H17年度公立高校特色化選抜(H17.2/2入試)は、開始から3回目ですが、
千葉市内(1学区)は高倍率のままです。
最近、学習内容削減,絶対評価導入,私立高の併願推薦増加などの変化があります。
H17の高3生は新課程での初の大学入試となります。
大学入試の変化は、生徒減少によるレベルダウン,AO入試や推薦入試の増加,
センター試験の国公立大科目増加や初の英語リスニング実施(H18.1月)などです。
(アースゼミでは、センター試験の英語リスニング対策をH17.4月から実施しています。)
最近の公立高校中心の入試状況を以下にまとめてみました。
H15の公立高校入試は、従来
の推薦入試
から特色化選抜
(特色ある入学者選抜, 定員の50%まで募集)
へ変更され、一般入試でも倍率が今までの減少傾向とは逆に急増しました。
- H.14推薦入試1..49倍 → H.15特色化選抜2.46倍→ H.16特色化選抜2.27倍 (1学区:千葉市(普通科)ではH15が3.43倍→H16が2.68倍)
- H.14一般入試1.24倍 → H.15一般入試1.32倍 → H.16一般入試1.31倍
(1学区:千葉市ではH15が1.50倍→H16が1.41倍)
H15は高倍率の中でもEarthゼミの一般入試受験生は力を発揮し
全員合格致しました。
H16は倍率が比較的落ち着きつつありますが依然として高倍率の傾向です。
特に特色化選抜は高倍率のままでH16の合格率はわずか約40%ですが、
Earthゼミの受験生は約73%のすばらしい合格率でした。
特色化選抜は急な導入のため、当初は中学高校で混乱がありましたが、今では良い方の評価に
変わりつつあります。作文と面接中心の選抜方法から、自己表現や学校独自問題,小論文などが
今後増加する傾向にあります。
独自問題実施校はH15が20校→H16が33校になりました。
Earthゼミでは独自問題実施全校の問題と解答を取り寄せ万全な対策をしています。
募集定員は生徒数の減少から毎年徐々に減らされてきました。H.16も約15学級分の減少
(千葉市は逆に6学級増加予定)、
H.17にはなんと約40学級分の減少となっています。 しかし、
現実には生徒減少分より定員減少分の方を少なくし、倍率は高くならないよう配慮されています。
また何年後かには学区撤廃の見通しです。(今でも学区はかなり緩和されています。)
中学の成績とほぼ同様の数値である高校入試の調査書の評定は、
H.13までは全国的に相対評価ということで、
5段階で1教科平均3.0・9教科合計27でした。
H.14は全国的に絶対評価となり
千葉県では1教科平均3.5・9教科合計31.4 と増加しました。
(首都圏各県でもほぼ同様に増加)
つまり以前より甘い評価になったということです。実際には各中学校や各先生によって大きな差が
あります。そのため評定値と実力とが対応しなくなり、入試の合否判定材料としては、信頼度が低く
なりました。しかし、今のところこの評定値をそのまま入試に使用している状況です。
Earthゼミでは各中学校の評定分布(別ページ)と各公立高校の評価基準を、取り寄せて
学習指導,進路指導に活かしています。
公立入試では、中3時だけでなく中1からの3学年分の評定値の合計が使われるようになっています。
特色化選抜はこの調査書の評定値(5段階×9教科×3学年=135点満点)をかなり重視した選抜方法
であり、一般入試では、5教科の学力検査(500点満点)をかなり重視した選抜方法です。今後は特色化
選抜の調査書評定値の重要度がより低くなり、自己表現や学校独自問題,小論文などの重要度がより
高くなると予想されます。
公立高特色化選抜受験者は、倍率が高いので(受かったらラッキーくらいの意味)、私立高入試を必ず
受験しておかなければなりません。(公立高一般入試受験者も当然です。)
H16の千葉県内高校入試の日程は以下の予定です。(H15とほぼ同様)
私立高推薦入試 私立高一般入試 公立高特色化選抜 公立高一般入試
1/16〜 1/27頃〜 2/3 2/26,27
H17は 1/17,8 1/27〜 2/2 2/24,25
H18は 1/16〜 1/25〜 2/6 2/28,3/1
公立高一般入試の5教科学力検査(100×5=500点満点)の平均点推移
年度/教科 |
国語 |
社会 |
数学 |
理科 |
英語 |
5科計 |
平均点変化の主な原因 |
H13 |
68.8 |
72.6 |
60.8 |
64.0 |
68.6 |
334.7 |
5教科学力検査を2日間から1日だけに
変更し生徒の負担を考慮しすぎて上昇。 |
H14 |
75.1 |
60.2 |
54.8 |
65.8 |
60.2 |
316.2 |
昨年度が易しすぎたため、少し難しい
内容となり低下。 |
H15 |
60.9 |
56.9 |
57.2 |
61.7 |
53.4 |
290.2 |
新指導要領の易しい教科書になったため、
深入りした問題にしすぎて低下。 |
H16 |
51.5 |
63.4 |
57.3 |
63.0 |
62.2 |
297.4 |
昨年の低得点を意識してアップしたが、
国語の作文を難しくしすぎた。 |
H17は 国62.2 社66.2 数53.1 理65.0 英60.5 計306.9(県から5月公表)
私立高入試は、いわゆる上位校では相変わらずの高倍率ですが、中堅以下の高校では倍率
約1.0〜1.3倍で1.1倍未満も多くなっています。公立高校の人気に押されている状況です。
公立高第一志望でも1月中旬に併願推薦や自己推薦が受けられる高校がかなり増えています。
これに合格すると私立一般入試を受ける必要がなく、公立入試に専念でき有利です。
大学入試では生徒数減少の影響で年々倍率が減少し、また学力低下が叫ばれています。
国公立大入試の第一関門であるセンター試験は5教科6科目中心から5教科7科目中心になります。
センター試験利用私立大学も年々増加し、今では約7割以上の私立大学が利用しています。
また推薦入試やAO入試が増加し、全合格者の4割以上になっています。
近年には5割になる勢いです。つまり、
現役合格には高1からの成績が最重要となってきています。
私立大学は一般入試も複数回受験できる大学が増加し、合格しやすい傾向になってきています。